コラーゲンと健康

コラーゲンは私達の身体を構成する重要なタンパク質ですので、日常の食生活で常に補給する必要があります。しかし、いわゆる健康食品に利用されているコラーゲンには効果が本当にあるのでしょうか。コラーゲンの効用としては、骨・関節疾患に伴う症状の緩和、骨形成促進作用、美容効果などがよく知られており、常に売れ筋ランキングの上位に入っています。また、ひざ関節を使うアスリート選手にも人気が高いようで、現在市場に出回っているコラーゲンを含む健康食品は約30品目で、1日あたりの摂取目安量は0.1-10gという調査結果が出ているようです。けれども、その有効性と安全性については、科学的に十分に検討されているとはいえないのが現状なのです。また、コラーゲンのアミノ酸組成はグリシンが50%、プロリンとヒドロキシプロリンが21%、アラニンが11%となっており、必須アミノ酸はごく僅かしか含まれていないことから、ゼラチンやコラーゲンぺプチドは栄養学的には以外にも、価値のないものとして扱われてています。この違いは一体どこからくるのでしょうか。

 

 

関節疾患に対するコラーゲンの効果の有無、についてですが、変形性関節症は中高年者の関節疾患の中で最も発生頻度の高い疾患の一つで、特に膝関節や股関節に頻発することから、発症により日常生活の質が著しく低下してしまいうという病気です。原因としては、加齢、肥満、性別、遺伝的素因、関節の繰り返し使用、外傷などがあり、日本ではその患者数は300-400 万人といわれています。とても多い病気です。治療にはステロイドなどの抗炎症薬の他に、ヒアルロン酸ナトリウムやコンドロイチン硫酸ナトリウムなどの軟骨基質の構成成分となる薬が使用されており、いわゆる健康食品の中にも、グルコサミンやコンドロイチン、コラーゲンなど関節炎を改善する効果があるとして、市販されています。


 

変形性関節症が原因の疾患がコラーゲンペプチドの摂取により改善されるという報告はあまり多くはありませんが、ドイツで行われた臨床試験において、52名の変形性関節症の患者に1日あたり10gのコラーゲンペプチドを二重盲験法によって2ヶ月間投与し、対照群と比較したところ、患者の半数に改善効果が認められたというケースがあるそうです。また、この臨床試験では、胃の膨満感と異常な味覚以外には特に副作用は認められなかったということです。既に行なわれている多くの臨床試験では、コラーゲンの摂取による副作用は特に認められませんでした。一方、米国、英国、ドイツの患者を対象とした臨床試験では、6ヶ月間、1日 10gのコラーゲンペプチドを摂取しても変形性関節症に伴う痛みに対しては改善効果が認められない事が明らかにされています。ただ、ドイツ人に限っては統計的に有意な差が認められたという結果も出ています。また、日本では、健食品として摂取したコラーゲンの関節炎に対する改善効果に関しては、まだ十分な科学的データが得られていないというのが現状です。

 

また、コラーゲン食品の中には慢性関節リウマチにも効果があるとうたっているものも多くあります。この病気は免疫系の異常により関節の滑膜細胞が増殖し、骨・軟骨破壊を伴った関節炎を起こす自己免疫疾患で、病気になる原因としては、遺伝要因と環境要因があり、これらが複雑に絡んで炎症反応を誘導していると考えられてきました。環境要因としてはウイルス、細菌、マイコプラズマなどの感染があげられ、また、軟骨の基質タンパク質およびII型コラーゲンやある種の糖ペプチドも関節炎を誘導することが知られています。しかし、米国で行われた慢性関節リウマチ患者を対象とした臨床試験では、ニワトリ由来II型コラーゲンの経口投与が、慢性関節リウマチの症状を改善するという結果が出ているのです。これは、II型コラーゲンを経口投与することにより、炎症反応に関与しているヘルパーT細胞が免疫寛容に陥るためであると考察されているのですが、一方、その後の臨床試験ではII型コラーゲン投与は慢性関節リウマチに伴う諸症状を改善しないという結果も数多く報告されており、本当に有効な治療法なのかは解らないというのが現状です。コラーゲン入りドリンクや関節痛に効くサプリを通販で購入している人も多いと思います。しかし、コラーゲンは食材からしっかり摂取して頂きたいと思います。豚肉もコラーゲンやたんぱく質を多く含んでいて、コラーゲンの摂取には有効です。



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2016/4/8 更新